Griffith Guitars その後

ギターをネットで買いましたの記事の続きです。
ネットで試奏もせず買ってしまったギターが一年経ちました。その後の経過、感想などを。

まず購入したギターはこれ


Griffith Guitars GFPC201 Rosewood 総単板です。スペック・お値段はこちらこのスペックでこの価格は相当安いです。日本で作れば40万くらいは行くでしょう。

一年経ってもメインで使用していますが、トラブルは気候の変動によって弦高が上がり下がりしたという事がありました。湿度が高くなると弦高が上がり、気温が低く湿度が下がると弦高が下がるという状態で、一度Griffith Guitarsさんにも見てもらいましたが、ギターのトップ板自体には変化がないものの恐らくブリッジ材の変化によるものだろうという事でした。ブリッジは黒檀なのですが、そんな固い木が湿気で縮んだり膨らんだりするもんなんですね。シーズニングが少し足りなかったのかな。でもどんなメーカーのギターでも新品で買うと木が動くというのはよくある事で度々の調整は必要な事かと思います。

ブリッジの変化はサドルを作り変えて対応したので問題は無いと思いますが、そのほかのネック起きやトップの膨らみ指板の変化などはおきませんでした。その点はギターメーカーとしてしっかりしており優秀な事だと思います。毎日湿度を見て弾いてギターの調子を見ていましたが、ギターを弾かずにスタンドに立てたままやケースに入れたままなどほったらかしにしていると、ギターの変形や割れが発生しているのに気が付かずに気が付いたら使い物にならないという事も起こります。そんな個体が時々ヤフオクに格安で出品されているのを見ると正しい評価を受けられずに大変残念に思います。

このギターの良い所はネックがフルスケールの650mmでありながら、長さを感じさせない所です。ネックが長いと左手が自分の視界よりも遠い所に行ってしまうため心理的に演奏に不安を感じさせることはあります。クラシックギターの弾き手の構えを見てみると分かるかと思いますが、できるだけ左手は自分の目に近い所に置いて構えていますよね。近い方が安心して弾けるものなのですが、鉄弦ギターは構え方によっては自分の目よりもかなり遠い所に左手が行ってしまいがちです。プロの演奏者の方でもネックを少し短めに作ってもらう人もいるくらいです。

このGriffith Guitarはあまりネックの長さをなぜか感じさせません。複数の人に弾いてもらいましたが、そのような感想が上がりました。またナット幅が43mmなのも弾くのに丁度良さを感じます。弾きやすいですね。

音に関してですが、材がココボロという大変固い材を使っている事もあるのか、マーチンのようにボディが鳴るような心地よさはありません。ストロークをガンガン鳴らして「気持ちいい~」というようなことにはならないと思います。このモデルのギターに関してはフィンガースタイル向けだと思います。音の分離が良く一本一本の弦がちゃんと鳴る、前に出るといった感じでストロークでコード音がまとまってガンと出る感じではないです。生音はこんな感じで素の音が無駄なく前に出る感じです。


ココボロはハカランダに近い特性で、低音の音がしっかり芯のある音が出ているな、といった印象を受けます。

比較にMartin OOO-28ECの音を。生産から20年以上がたったビンテージにはいってくるものかと思います。


弾いていてギターの音以外の箱鳴り感や倍音など付随する部分が多く、結果ライブでピックアップで音出しすると芯がぼやけてエフェクトのノリも悪くなります。あまりライブ向けではないのかもしれません。ギターの前で聞いている音と自分が弾きながら聞く音が違って聞こえてしまうので、弾いていて面白くない所がありますね(笑) 次に多くのプロが使用する手工ギターのSugita Kenjiさんのギターです。これも十年以上経ってビンテージぽくなっています。


これは最近張ったエリクサー弦のせいなのか、その癖が強調されていてあまりこのギターの特性がでているようには思えませんが、音のレンジが大きく表現の幅が広く取れると思います。今思うとネックが長く、ネック幅が広く感じられGriffith Guitarに慣れてしまうと弾きにくいギター、という位置づけになってしまっています。

という感じでした。弾きやすさからまた余裕があればカスタムでもう一本作ってほしいと頼みたいくらいですね。

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