アコギにサウンドポートを開けてみた

サウンドポートを自分で開けたその結果

ギターの側面に穴をあけてギターの音をよりよくモニターできるように改良する方法があるらしく、その開けた穴をサウンドポートと言われています。ルシアーもののクラシックギターでは最近よく見られるらしいのですが、鉄弦ギターではギブソンのG-45に搭載されるなどだんだんとメジャーなメーカーも取り入れられてきています。サウンドポートはギターに穴をあけるだけなのでだれでもいつでも取り入れられるのかな?と思いますが、この度やってみましたが、大変良い結果になりました。

サウンドポートに関しての疑問

サウンドポートをつければ耳元で聞こえるギターのサウンドが大きくなり、メリットがあるというのはわかりますが、デメリットがあるのではと疑問がわきます。

ギターの音量が下がるのではないか?

ギターのボディ内で響く音圧が横に逃げるわけですから、前から聞く音量が下がってしまうのではないかという疑問がわきます。他のサイトを調べてみましたが「音量下がるかも?」という声がいくつか見られました。

ギターの音質が変わるのではないか?

ギターに穴をあけてしまうのですから、当然ギターの音質が変わってしまうことは考えられます。それが良い方向性に行けばいいのですが、そのギターの良い部分が変わってしまうこともあり得るのではないかと心配になります。他のサイトでは「音がすっきりした」とポジティブな意見が見られましたが、ある意味「低音が抜けた」とも言えるのではないか?と心配になります。

ラインにつないでライブで音を出した際、ハウリングが起きやすくなるのではないか?

ボディの横から別の音が出るわけですからライブで音出しをした際にハウリングを起こしやすくなるのではないかと心配になります。その件に触れたものはありません。

Chat GPTに聞いてみた(笑)

LINEのAI、AIチャットくんに聞いてみました。最近の情報も大丈夫なそうです。
私:聞き手からはサウンドポートの有無で音量の変化はありますか
AIチャットくん:聞き手からの聴覚的な観点から見た場合、サウンドポートの有無は音量に直接的な影響を与えるわけではありません。ただし、演奏者自身がより快適に演奏できる環境を作ることによって、より良質な音を聴かせることができる場合があります。また、サウンドポートによって、演奏者が指板上や音孔から出る音をより正確に聴くことができるため、演奏技術の向上につながることもあるとされています。
私:聞き手からはサウンドポートの有無で音質の変化はありますか?
AIチャットくん:聞き手からの聴覚的な観点から見た場合、サウンドポートの有無は音質に微妙な影響を与える可能性があります。サウンドポートのあるギターは、演奏者が聴くことができる自然な響きや倍音の豊かさが増すことがあります。サウンドポートのないギターは、響きが直接的に聴こえることはないため、演奏者が自分自身に向けてより大きな音量を出さなければならない場合があります。しかし、サウンドポートが大き過ぎると、音質が歪んでしまう可能性もあります。そのため、サウンドポートの大きさには注意して選ぶことが重要です。
私:ライブで演奏する際にサウンドポートがあるためにハウリングを起こしやすくなりますか?
AIチャットくん:人間が演奏する場合にサウンドポートがあるためにハウリングを起こすことは非常に稀であり、ほとんど問題ありません。ただし、一部の楽器(特に電気楽器)では、高い音圧レベルで演奏する場合にハウリングが発生することがあります。この場合、サウンドポートの位置や向きなどを微調整することで解決することができます。

とちゃんと答えてくれます。3番目の質問の回答は「サウンドポートの位置や向きを微調整」とか無茶な事を言っており怪しい回答ですが(笑)これが正しければサウンドポートがあった方が断然いいという結果になりそうです。ということで今回サウンドポートの穴あけに取り組んでみました。

サウンドポート:アコギに穴をあけるだけ

前回からの橋本ギターに穴をあけます。側板は合板でとくに穴をあけるための障害となるものはありません。開ける穴は40mm×30mmと控えめな大きさにしました。まずはパソコンでその楕円を印刷し、切り取ってギターに張り付けます。
パソコンで印刷した穴を切って貼り付けました
次に手持ちのドリルで穴の内側を開けていきます。開けた後ニッパなどで穴と穴の部分を切ればいいのですが、私は良いニッパがなかったのでドリル径を変えながら開けました。
ドリルはDIYには必須となりました
開いた穴は凸凹なのでそれを滑らかにします。塩ビパイプに紙やすりを巻き付けてヤスリがけをしている動画を見ましたが私はミニルーターを使用しました。ミニルーターを使うときは粉じんが出ますのでマスク必須です。
ミニルーターも必須ですね~
あとは断面にニスを塗って養生しました。今回開けた穴は少し小さかったか?穴が大きければ大きな音が出るのか?次回の課題となりました。
完成です。1時間もかかりませんでした。

サウンドポートの疑問に対しての実証

ギターの音量は下がらない。ほぼ同じ

サウンドポートを作る前と後とでギターを同じフレーズで弾きマイクでステレオ録音してみました。もちろんマイクとの距離は同じです。
サウンドポートなし
サウンドポートあり
画面左のラウドネスの値を見ていただくとわかるのですが、中央の赤文字が平均値ですのでありとなしとでは演奏の力具合で数値が若干変わることを考慮すればほとんど変わりないというのがわかります。

ギターの音質はすっきりするという意見はわかるがほとんど変わらない

サウンドについて録音したものをあげて比較していただければいいのですが、ほとんど聞いても変わらず、無駄な時間になりますのでここでは上げません。ただ言葉では言い表せないギター内で響く低域のボディの「どよん」とした鳴りが減っているように感じられますが、録音されたものを聞くとほぼ変わりませんでした。

ラインにつないでスピーカ前で音出しをしてみたが変化はなかった

スピーカー前で音出しをしてみましたが、ハウリングがしやすくなるという事は全くありませんでした。これはライブハウスのPAでは行っていないので確定ではありません。
→ライブハウスで試してみましたがハウリングの原因となるものではありませんでした。

弾き手に届くギターの音量が全く変わる

次にマイクをギターの弾き手が聞く位置に配置し、サウンドポート無有りで比較してみました。
サウンドポートなし
サウンドポートあり
画面左側のラウドネスを見ていただくとわかりますが、大きな違いが出ています。サウンドポートがない状態はとくにトップ単板、側板合板のギターでは生音は前に出るだけで周りには響きませんのでサウンドホールから出ている音を傍で聞いている音になります。

サウンドポートがあるとギターの出音を直接聞いている実感があり、これは大きな違いを感じます。これがサウンドポートの大きなメリットであるという事になります。

サウンドポートを体験して感じる事

穴をあけた後、穴を閉じたり開けたりして弾き比べをしてみましたが、弾き手の耳に届くギターの音の質と量が全く変わります。断然サウンドポートがあった方がいいです。特に側板が合板の場合は効果が大きいです。

ラインでつないでスピーカーで音出しをした際にも生の音がしっかり直に耳に届くので安心感がありました。

また私のようにマグネットピックアップを取り付ける人はマグネットピックアップによってギターの生音の音量が下がり練習の意欲が下がると心配しますが、サウンドポートにより、音量を下げることなく生音で練習することができるようになります。これも大きな収穫でした。トータル的に音量がアップしていることを実感しています。だんぜん効果大だと思います。後は自分で他のお値段高めのギターにも施すか?これだけですね(笑)

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