またギターを弾かずにネットで買ってしまった話2

 またギターを弾かずにネットで買ってしまった話(笑)が続きます。

ネットでギターを弾かずに中古ギターを買って思うこと

中古ギターは買ってすぐに弾ける状態では届かない

その後、調子に乗っていくつかギターをネット上で手に入れてみましたが、中古品のギターは予想通り問題がいくつか抱えておりすぐに弾ける状態ではありませんでした。
最近はギターはこんな感じで送られてきます
ヤマト運輸のポリシーが変わったのか以前はギターはハードケース&段ボールじゃないと受け付けない!と言っていたのに今回送られてきたギターは生ギターにプチプチグルグル巻きの状態で送られてきました。これ途中で何かあったらどうするんだろうと思うのですが事故も想定して輸送のことは考えないといけないと思います。幸い上記の写真のギターは輸送によるトラブルはありませんでした。

中古ギターで買ってはいけない致命的なトラブルはネック起きとお腹ポッコリという変形状態で、これを直すのは特殊な道具が必要でギター制作ができるレベルではないとDIYでは無理です。それに関する記述がみられないなら写真で判断するしかないのですが、それでもわからない場合はやめた方がよいと思います。

今回3本手に入れてみましたが、すぐに弾ける状態ではなくいずれも手直しが必要で
ブレーシングの剥がれ
フレットのビビリ
弦高が高い
ネックヒールの接着の剥がれ
というトラブルを抱えていました。古いギターともなるとどのギターにも同様のトラブルを抱えているものだと思います。

そのため問題を解決するために
木工ボンド「タイトボンド」(その銘柄以外は使用不可)を流し込んで接着のし直し
ヤスリでフレットを削ってビビリをなくす
サドルを別途購入し整形して適切な高さにする、弦止めチップを購入
などのDIYで対応可能でした。これがDIYでできないようでしたら中古で触らずにギターを買うのはやめた方がよいと思います。

橋本ギターに触れて考える

クラシックギター自体に対しての知識がないため、「良い音」「良くない音」「良いギター」「悪いギター」の判断をすることができませんでした。この知識と感性を増やすためにはもっと経験が必要でたくさんギターに触れる必要があり、それなくしては買った橋本ギターに対しての判断が付きません。ただ感性としてはこのギターの音はシンプルなのになぜか心惹かれるという不思議な感じがします。同じくネットで中古を手に入れた方々の感想も同じようです。YouTube上で上がっているサンプルも少なめですが、
とか

とか上がっています。私が最初に手に入れたのはこの二つの動画のギターと同じく1965年のNo.271で、オール単板モデルです。
橋本ギター271
1960年代に作られた橋本ギターの中でも270番台は金文字ラベルが使われていて単板ギターですという印になっているそうです。見た目はお世辞にも高いギターに見えず、見た目の良さは元から考えてないからとでも言いそう。サウンドホール周りのロゼッタは白黒のプラスチック?ビニール?ただグルグルと巻いただけという感じ。下位のオレンジラベルの230番台の方が手組細工が使われて見た目が良いのですが、比べて271は一切を材料費にぶっこんでますからという感じなのでしょうか。ちなみに276くらいになると少し装飾がよくなっているようです。ギターの中のブレーシングも縦に3つの太いものが貼られた大変シンプルな構成でそのため音質もシンプルで素朴な音です。ところがそのシンプルな音がなぜか心地よく胸にくる音を出すので「こんな古いシンプルなギターがなぜこんな音を出すのか、ほかの巷の高級ギターはどんな音を出しているのだろう」としばらくYouTube上に上がっているギター動画の音を聞きまわりましたが・・・やはり生音じゃないと判断つかないんですね。シンプルな音のようであって少しリバーブを足してあげると簡単な演奏もプロが演奏しているかのような魅力的な音に変わります。なんともチートみたいなギターと個人的には思います。

この不思議な音の正体を見るべく次の橋本ギターをゲットしてみました。今度は後期のモデルG212です。
G212
ネットでは橋本ギターのカタログがアップされており、その中にも紹介されている一つです。ちなみにG230は最高級のギターとして豪華な装飾とともに載っておりますが中々お目にかかることはありません。G212は一番下位のモデルでスプルースとブビンガのオール合板モデルでした。装飾はきちんとした組み込み細工が使われており手抜きが一切ない大変きちんとしたつくりでした。放置されていたにもかかわらず、弦高が高いこと以外はほとんど問題がない状態でした。ブレーシングはふつうにみられるファンブレーシングで大きな音で鳴ります・・・が、一般の楽器で手にして鳴らす感じの「ふーん」といった普通の音でした。まあ合板のすっきりした音ですね。これでも問題は全く、古さを全く感じさせない普通に使えるギターなののですが「ふーん」という感想しかない(笑) やはり60年代の初期の橋本ギターは特別なようです。

そんな中で橋本一男名義の手工品が出ました。66年製「鳴響」です。これも中々でないものらしいのでどんなものか気になります。
鳴響
手工品というのは一人で最初から最後まで組み上げたものと思うのですが、採算を考えると今の価値で考えると手工品は60万以上はしないと全く割に合わないものとなります。当時でも相当高かったものと思いますが、無名で過去のものとなってしまったギターは今では二束三文での取引となってしまっています。それだけに良いギターであれば掘り出し物です。構成はスプルース単板、メイプル合板、ローズウッドの指板、ほかは不明。木材の質も仕上げもかなり良く、スプルースは日本の松かどうかはわかりませんが、アディロンダックスプルースに見た目が近い気がします。271とは違うもっと高級感のある音で鳴ります。軽い力で大きな音がでますね。
ご参考までに動画をアップしてみました。ギターは曲ごと順番に212、271、鳴響で

ついでにCavatinaを全体通しで比較動画をYouTubeにリバーブを入れてあげてみました。参考になればと思います。

音の出方がわかりやすいようにステレオ録音です。271が総単版なのでギター全体が鳴るような音の出方が異なりますね。鳴響は前に音が広いレンジで出ていく感じがしました。ピックアップをつけてラインで音を出すなら212、録音は271、ライブで生演奏なら鳴響かなと思います。これで色々と巷に流れているナイロン弦の曲を練しして楽しんでみたいと思います。

にほんブログ村 音楽ブログ ソロギターへ
にほんブログ村


【関連記事】

0 件のコメント :

コメントを投稿

にほんブログ村

PVアクセスランキング にほんブログ村