鉄弦ギターで「Cavatina」を弾く

 大型連休がいよいよ終わりますが、時節柄家にじっとしている事が多く、ギターも色々な事にチャレンジしてみましたが、無謀にもクラシックギターで弾かれる名曲「Cavatina」に挑戦してみました。無謀なチャレンジをしたがるのがアマチュアソロギタリストよく見られる傾向だ~!!

Cavatina(カバティーナ)とは

作曲家スタンリーマイヤーズの作曲した曲の一つで1978年のアカデミー賞を取った映画「ディア・ハンター」のテーマ曲に使用されて知られることとなりました。ギタリストのジョン・ウイリアムズが演奏しています。
ネタバレはしませんが、映画の余韻を引きずって流れるこの曲が心にしみるんですよね。クラシックギターの音色が美しいです。おそらくこのギターの演奏は右と左とで分かれて聞こえる事から伴奏とメロディとを分けて弾いていると思われます。

実はこの曲はギター一本で弾けるのだった

この曲を聞いたのが私がまだ20代の頃で、クラシックギターを弾く知り合いが弾いてくれたのを見たのが最初でした。フォークギターしか知らない私にとって衝撃的でした。「なぜアルペジオと一緒にメロディも聞こえるのか? ありえない!」という思いでしたが、何とか自分も弾いてその秘密を見てみたい、と思うようになりました。ギター一本で弾けるように譜面もあるようでジョン・ウィリアムズがギター一本で弾いている動画もあります。
映画で使われているものとは少し違いますね。おそらく映画用とソロギター用とでアレンジが違うのでしょう。一般にCavatinaを弾く場合、このアレンジを弾くのがほとんどかと思います。

クラシックギターがないのでアコギで挑戦

たまたま別の知り合いが持っていたTAB譜付きクラシックギターの譜面の中に「Cavatina」が入っており、ソロギターを知らない私でも取り組むことが出来ました。クラシックギターはなく、一般のフォークギターです。取り組んだことのある方はご存知かもしれませんが、この曲はセーハといって人差し指で6弦を全部抑えた状態で他の指で押さえる状態になっている事が多く、左手に負担がかかる曲で、また指の移動によってはメロディが途切れやすいので難しいです。2小節目から6フレットセーハ、続いて9フレットセーハさらに7フレットセーハと続きます。セーハは腕の重さを使ってとかコツもありますが、ゆっくりしたリズムで左手全体で押しっぱなしです。フォークでローコードしか弾かない者にとってはこれで力尽きます(笑)結局当時は音を綺麗に出すことが出来ず、挫折しました。

鉄弦でCavatinaを弾けるのだろうか

数は少ないが鉄弦ではアレンジが主流

映画ではクラシックギター(ナイロン弦)で弾かれていますが、別にクラシック曲ではなくクラシックギターで弾かなければならないという訳でもありません。鉄弦で弾いてもいいのですが、何しろ左手の負担が大きく普通のアコギ(鉄弦)で弾くには難しすぎるようで、オリジナルの譜面で弾くよりはアレンジして難易度を下げているようです。押尾コータローさん、南澤大介さんらのアレンジがあります。他にもこんな動画が
最初は何の曲か全然予想もつかないアレンジにはびっくりです。右手もパームと親指スラップのコンビネーションで最新の流行を行ってますね。
他にもアコギによるアレンジ動画が見られますが、アレンジがソロギターの醍醐味とは言え、ソロギター曲をアレンジして別のソロギター曲にしたものを演奏しても「やっぱりオリジナルが聞きたい」と言われるのがオチなのかもしれません。

でもガチで弾く人もわずかにいる

やはりオリジナル通りに弾くのに憧れますね~多数のナイロン弦によるカバーは見られますが、ガチでやっているアコギ弾きさんは本当に少ない。それだけ難しいという事ですか。そしてその音色は受け入れられるものなのか。
この方はガチでアコギでカバーされてます。これで聞いてみるとアコギでも音色は悪くないと思いました。それにしてもこの人の左手はどうなっているのか?マジ凄い(笑) 服を脱いだらマッチョに違いない。
他の方もあります。ポジション移動が大きいので曲の速さもこれくらいでないとメロディがうまくつながりませんよね。曲中でテンポを変えて表現しています。割とその辺はこの曲は自由みたいで、みなさん曲中でテンポを変えているようです。曲自体メロディが伸びるのでサスティーンのあるアコギの音色でも合うという事なんでしょうね。あとはどうやって弾くかですが。

という事でやってみた

弦の張りを緩めて

普通にやっても左手が持たないので全弦半音下げでテンションを下げて弾く事にしました。昔挑戦した時に比べてギターの弦高も下がり、弾きやすくなっているというのも言えますが何とか工夫すれば音が途切れる事もなく弾く事は可能なようです。それでも力は入るし体の酸素は消費するしで呼吸音も大きくなります。動画に撮ろうと思えば何度も弾きなおしで左手が痛くなります。失敗を何日か続けましたがようやくできました。
やっとこさ弾いている状態ですが、慣れてメロディにビブラートをかけて歌わせるように弾けるようになればと思います。今回は半音でしたが、一音下げてももっと楽に弾けるかもしれません。ネック幅がクラギに比べて狭い分、今度は弾きやすくなるはずですよね。

ネットにはチュートリアルもある

楽譜についてはネットで販売されているサイトもいくつかありますので容易に手に入ると思いますが、YouTube上でも教えてくれる動画はいくつもあります。
この曲のチュートリアルも沢山あります。弾くのは大変ですが、ゆっくりしたアルペジオで覚えるのにはそんなに難しくなく、すぐに覚えられます。お時間のある時にでもいかがでしょうか?とろけるようなメロディを弾くのを目指しましょう(笑)

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2 件のコメント :

  1. 最近ドライブ中、村治佳織のCAVATINAを流しています。中津のドライブにはこの曲合いますよね

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    1. アベさん、村治さんのCavatinaを聞きながらドライブですか~中津の景色がさらに良く映りそうですね!ありがとうございます。

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