エレアコの種類

アコースティックギターにシールドを差し込んでPAにギターの音を送るようにピックアップとプリアンプが最初から内蔵されてエレアコとして販売されているものがあります。

ピックアップの種類はサウンドホールに取り付けられるマグネットピックアップの種類は生音が少し小さくなるので販売に影響がでるのを考慮し避けられ、主にピエゾ素子をつかった①ギターのサドルの下に取り付けるもの、②貼り付けるタイプのものとが主のようです。



①と②が同時に使われるデュアルタイプもあります。タカミネは後付けでデュアルで使えるように設定されています。またマイクを内蔵したタイプもあります。

ピエゾのピックアップはギターの音を電気信号に変えてくれるのですが、若干特有のクセが出るためピックアップ自体の素材を調整しクセをなくすようにしたり、プリアンプで調整したりします。

①のタイプがギターの音を直で拾うのでハウリングに強く、バンドの中で使っても音が埋もれないという理由でよく使われます。クセが出ますが、プリアンプで調整し完結しますので安価に製造できますが、安物は調整などが甘く、どうしてもアコギの生音とは程遠いプリプリしたクセの強い音になってしまいます。ボディを叩いたりした際の音を拾うことができないため、買う前には注意する必要があります。

②のタイプはギターのトップ板に張り付けるタイプでより自然なアコギの生音に近い音を出すことができますしボディを叩いた際の音も拾ってくれます。ただギターのボディが振動する音を拾うためハウリングに少し弱くなるため、ヤマハなどメーカーは出来るだけサドルに近い場所に取付けハウリングの耐性を上げています。そして最後はプリアンプで調整されます。

ピエゾ素子と合わせて使われる素材の選定や取付け位置などがギターの設計と同時に設計されて、製造では安価で大量生産できますが、設計時点で手間がかかっているためにこの手のもの、ヤマハ、タカミネ、テイラー、コールクラーク、メイトンなどは高価なものとなります。最終的に調整されるプリアンプ部の役割が大きく生音のデータに近いようにモデリングされており、ギターシールドをつないだだけですぐに使え、そこそこの生音に近い音を出してくれるようになります。

エレアコとしての出音の評価は、ギターに内蔵されたプリアンプの役割が大きく、それぞれのプリアンプのクセ、つまり内蔵プリアンプ用の小さい箱に設計者のある程度割り切った思惑を詰めたにとどまってしまい、どうしても弾き手の様々な要望に応えるのには限りがある、というのがこの手のエレアコの短所になってくるのかなと思います。段々出音のクセを感じたり気に入らない部分が出てきてしまうと生音は気に入っていてもギターそのものを変えないといけない事態になりかねないという事です。あらゆる要望に応えるようにするためにはこれにデュアルシステムと外部プリアンプという形をとるようになってきますが、できるなら拡張性があるエレアコの方がいいかもしれません。

ギターの奏法がストローク、ソロの単音弾きなど限定されているのでしたら、市販のエレアコでも十分だと思います。

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