L-00タイプのアコギを自作してみたところ、思った以上に音が良く、小さなボディながらしっかり鳴ってくれて大変満足しました。そこで今回はOOOタイプに挑戦します。
OOOタイプは私自身も所有していますが、万能と言い切れず、もう少し改良したい点がありました。そのため、今回の製作では次のコンセプトを掲げました。
今回のコンセプト
- 弾き語りにも使える、万能タイプのOOOギター
- ボディ厚を少し増やし、響きを豊かにする
- フォワードシフテッドブレーシングを採用し、低音成分を増やしてレンジを広げる
- サイドサウンドポートを設ける
仕様
- ボディ幅:10mm程度拡大(それでもドレッドノートより小さいため、コンター加工なし)
- トップ:シトカスプルース
- サイド・バック:ローズウッド
- スケール:630mm(弾きやすさ重視)
- 28タイプ仕様
ボディサイズやブレーシングの寸法・位置は、グリエールのサイトにあるOMの図面を参考にしています。また、ボディに関わる接着にはすべて膠を使い、より響きの良いギターを目指します。
難所になりそうなところ
- 膠による精度の高い接着
- バインディングにメイプルを使うため、きれいに加工すること
- 弦を張った時にトップがどれくらい持ち上がるか
この3点が肝になりそうです。
モールド作り
まずはモールドから。ベニアを重ねて、図面の曲線に合わせた型を作ります。今回はベニア4枚を貼り合わせ、バンドソーで丁寧に切り出しました。最後にパッチン錠を取り付けて完成です。
サイド材の成形とブロック・ライニング取り付け
今回のローズウッドは、OOOの曲線に合わせて曲げ加工済みのものを取り寄せました。スプリングバックが起きているので、そのままモールドに合わせてクランプで挟み、曲線を固定します。その状態でヘッドブロック、テールブロック、ライニングを取り付けていきます。
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| ブロックの取付け中 |
トップ・バック材の厚み出し
届いたトップ・バック材は厚みが4〜5mmあるので、平面出し治具を使ってトリマーで薄くしました。
はぎ合わせ用の接着面づくり
はぎ合わせの前に、接着面にヤスリをかけます。プロはカンナで仕上げるところですが、私はホームセンターで買った鉄の角棒に80番のペーパーを両面テープで貼り、接着面をまっすぐ削っています。2枚を合わせて窓ガラスにかざし、光が漏れなくなるまで削れば完成。ほとんど技術はいらず、ひたすら削るだけです。
膠によるはぎ合わせ
今回は膠を使います。空き缶に膠と水を入れ、60℃に設定したシリコンラバーヒーターに載せて、水あめ状になるまで待ちます。
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| 膠を使用 |
膠はタイトボンドと違ってすぐに固まるため、2分以内に固定できる段取りが必要です。そこではぎ合わせ用の治具を自作しました。合板で2枚の板を挟み、楔で圧力をかける方式です。ゴムひもを巻くような手間がなく、素早く固定できます。
練習してみると、筆で膠を塗る動作に意外と時間がかかることがわかりました。そこでニトリル手袋をはめ、指にとってさっと塗る方法に切り替えました。ストップウォッチで時間を計りながら練習を重ねて、本番に臨みます。
バック板は今回、センター材を挟んで接着しました。うまくいきました。
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| はぎ合わせ治具を自作しました |
自作ドラムサンダーで厚み調整
次に、自作のドラムサンダーで板の厚みをさらに調整します。電気ドリルのパワーが思ったより足りず、負荷がかかると止まる、ベルトが外れる、の繰り返しで時間がかかりました。それでも板を均一に削るには大いに役立ちました。次回は現在の240Wよりもパワーのあるドリルを使いたいところです。
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| 非力でもあると便利です |
トップ板のロゼッタ
トップ板には、28タイプらしい白黒のパーフリングを使ったデザインにしました。これまでの18タイプよりパーフリングの本数が増えますが、丁寧にやれば問題ありません。パーフリングの削りカスがトップ板の汚れにつながると聞いたので、事前に透明シェラックを塗っておいたところ、きれいに仕上がりました。
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| ロゼッタも完成 |
次回はいよいよ、ブレーシングとボディの組み立てに進みます。
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