無加工で音を届ける。ワイヤレスPU「WL-800JP」の導入

製作中のギターもいよいよ大詰め。完成が近づくにつれ、「音を聴かせてほしい」という声が周りから聞こえてくるようになりました。そこで、「外で音を鳴らす環境」を整える必要が出てきました。

本来であれば、生音をそのまま聴いていただくのが理想です。しかし、そのような環境を確保するのは難しく、生音だけで伝えるには限界があります。結果としてピックアップが必要になりますが、完成したばかりのギターにいきなり加工を施すのは、できるだけ避けたいところです。


試行錯誤の末に選んだ、国内対応モデル

「無加工で、かつボディヒットを多用する自分の奏法に合うもの」という条件で探しました。

当初は海外サイトで見つけたスカイソニックのワイヤレス「FS-1」を試そうとしましたが、日本の電波規格に適合していないことが判明。実際に届いた製品も、出音と同時に「ザー」というノイズが発生し、実用には耐えませんでした。結果として返品することになりました。

国内環境に対応したモデルは高価ですが、「取り外して他のギターにも使い回せる」という点を考慮し、思い切って**「Skysonic WL-800JP」**を導入しました。市販のピックアップを購入するのは久しぶりですが、2026年時点では4万円を超える価格帯に入っており、改めて価格の上昇を実感します。

自宅に届いた正規品

「一時的なデモ用」としての実力

実際に使用して感じた、使い勝手と音の印象をまとめます。YouTubeにもたくさんの動画が上がっていますのでそこでは紹介されてないことなど。

〇 良かったポイント

加工が一切不要
サウンドホールに固定し、本体と子機のスイッチを入れるだけで使用可能。ギターを傷つけずにデュアルピックアップ環境を構築できる点は大きな利点です。一般的な後付けピックアップは加工が必要な場合が多く、設置依頼をすると本体代に加えて工賃もかかります。その点、この製品は結果的に導入コストを抑えやすい構成です。UHF帯を使うので2.4GHzを使う多くのワイヤレス機器よりバッティングする可能性は低いかと。

素早いセットアップ
ワイヤレスのため、接続すればすぐに音が出せます。この機動力はデモ演奏において非常に有効です。ボディの打音もしっかり拾い、スラム奏法におけるアタックも十分に再現されます。音質傾向はややドンシャリ寄りでミドルが控えめですが、極端な補正をせずとも実用的なバランスにまとまっています。音作りに苦労することはあまりないと思います。

エアー感の確保
内蔵マイクによりボディの響きも拾えるため、いわゆるライン臭さが抑えられ、アコースティックらしいニュアンスが出せます。WS-1と比較しても、プレーン弦の倍音をより自然に拾う印象です。初期の製品紹介動画よりもハイの出方を改良しているような気がします。比べてLRBaggsのアンセムはミドルのアコギらしさの出音があるのでこれは使い方、好みの問題になるかと思います。

取付けた所、案外サンライズのような厚みはない


〇 割り切りが必要なポイント

ノイズとチャンネル設定
環境によっては出音と同時に「ザー」というノイズが発生することがありました。Catchボタンを押してチャンネルを変えていくとノイズが消えましたのでチャンネルを変える方法を知っておいた方が良いと思います。

音のキャラクター
アンプ直結ではマグネットピックアップ特有のライン臭が出る場合があります。ミキサーやPAを介することで印象は大きく改善されるため、ライブ用途では「子機をPAに渡す」運用が現実的だろうと思います。

打音の再現性
マイクで拾うため、生音に近いバランスでボディヒットが出ます。大きく叩けば大きく鳴る一方、コントロールされた打音の再現はやや難しい印象です。特にパームによる低域の再現性は限定的で、「最低限音は出る」というレベルに留まります。


「使い回せる便利さ」を重視して

このシステム最大のメリットは、**「特定のギターに固定せず、必要なときだけ使い回せる」**点にあります。

「まずは無加工の状態で外音を出したい」という現在のニーズに対して、この製品は非常に現実的かつ合理的な選択肢です。デュアルPUの恩恵を、加工なしで享受できる点は大きな価値があると感じています。

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