YAMAHA MSP3 モニタースピーカーを変えてみた

 自分の曲を録音するためにモニタースピーカーを変えた

自分のパソコンで再生される音がきちんとしているかどうかを考えたところ、現在使用しているYAMAHA MSP3よりもよい物をそろえた方が良いという判断になり、新たにモニタースピーカーを購入しました。(MPS3? MSP3? ようやく間違いを直しました 笑)

モニタースピーカー選びはよく知られているものだと外さない

音が良いかどうかの判断は自分で最終的に行わなければなりませんが、平均的に一般に良いと言われているものを使用する事によって自分の耳を判断する事の出来る耳にしなければならないと思います。モニタースピーカーは安くはないので外すことが無いようよく知られているものを選ぶのがいいのかなと思います。YAMAHA, ADAM audio, genelec, KRK, Focal等

現在使用しているのはYAMAHA MSP3

耳の高さに合わせて横置きになりました

一般のパソコン用のスピーカーからMSP3に変えた時は音の良さにかなり驚きました。あらゆる音がはっきりと聞こえるんですよね。今でもこのスピーカーは初心者向け、音をあまり出せない環境のDTMer向けとしてお勧めされています。今はバージョンアップされてMSP3Aと新しいものが出て評価されています。








MSP3の不満
このスピーカーを使って自分で作った曲をCDにしてみたりしたのですが、不満としては一般に言われている通り低域が出ないという所です。最近のEDMやJ-POPで鳴らされている低域の部分に不足を感じるんですよね。スペック的にも65hz以下は再生ボリュームが落ちると記されていますが、最近の曲はそれ以下の音を出してくるものが結構あります。


レッドツェッペリンのライブ映像から。ここでジョンポールジョーンズの弾くペダルベースは50Hz~55Hzあたりでガンガン音が出ており、きちんとスピーカーからこの音が出れば重低音が鳴り響く演奏なのですが、MSP3で鳴らすと音がなんか鳴っている程度にしかならず(iPadでは全く聞こえません)、演奏の臨場感に欠け本来の演奏者の意図するところを聞き逃してしまいます。このような事からもっと低域が出るものが欲しいと思うようになりました。

現在出せる予算で考えるとMSP5,T5V,Gold5か















考えている予算は5万として調べると評価の高い上記の3つが候補にあがります。AX3が今値上がりしており、T5VがJBLが値下げしているせいかお値打ち価格となりベストかなと思われます。実際に聞きに行けたら良いのですが、何せ地方住いなもので💦

購入したのはAmateras 9012Mそして周波数特性の比較

よく知られているものをと言いながらも(笑) カフェオレ―ベルさんの機材はAmaterasのマイクを使っているので良さは分かっており、スピーカーも良いが少し値段が合わない・・・と思っていましたが中古市場にいい値段で出ていたため購入させていただきました。商品の良さの割に知名度がないと中古価格が下がってしまう・・・狙い目となりました。価格帯としてはワンクラス上なので良かったと思います。1wayでフルレンジスピーカ、エンクロージャーで低域を表現するというのは仕組みが他のものと異なります。

取りあえず設置。比較の為にMSP3を上に乗せてます
この際MSP3を評価するためAmaterasと周波数特性などを比較してみました。スピーカーの周波数特性を測ってみよう ~測定編~のサイトを参考にさせてもらいました。部屋の音響特性、マイクの性能などあって正確には出ませんが、参考程度にはなるかと思います。測定アプリのリンクはこちら
MPS3
上の図の赤の線を見るのですが、味方としてはフラットであればあるほど再生能力が良いという事が出来ます。図の左側と右側は周波数の間隔が広く取ってあるので中間部分と比べて線の歪みが大きくなります。MSP3はモニタースピーカーの特性どおり、大体フラットに出ていると思います。流石評価されているだけあると思いました。デスクトップパソコンが近くにあるので高周波あたりは影響を受けやすくなっているのかなと思いますが、測定のたびに若干の変化がありますので、大体この程度だろうと思うものを貼りつけています。

Amateras

Amaterasの特性です。高周波のあたりがパソコン等の電子機器影響を受けているのか測定のたびに変わって中々よいものが出せませんでしたが、こんなものだろうと思います。こちらの方がより全域にわたってフラットな特性はでているかなと思います。

低域の顕著な違い

上記の二つのグラフでスペック通り低域に顕著な違いが見られました。
MSP3の低域特性
上の図の通り70Hzあたりからすでに再生能力が落ちている事が示されています。
Amaterasの低域特性
Amaterasの方ですが、50Hzあたりから落ち始めていますが、40Hzでもまだ十分再生できているのではと思われるスペック以上の能力を示しています。前述のレッドツェッペリンの動画もド迫力の音声が再生されました。MPS3と同じサイズのスピーカーなのにこの重低音は何?という驚きです。

音楽を再生して比較した感想

実際、音楽を再生して比較してみた感想ですが、最初の音出しは「?」と「それ程音が違うか?これは買い物が失敗したのか?」という思いでした。パッと聞いたら違いが分からないのです。それだけMSP3が十分なレベルに達しているという事で、ある程度音量を出せば十分に行けるという事が分かります。ところがリファレンス曲を何度も聞き比べしていくうちに素人なりにだんだん違いが分かってきました。

低音の再生能力が違う

MSP3でも大きな音を出せばキックやベースの音は聞けます。しかしそれは何とか音程が取れるレベルです。低域があまり出ない曲ではあまり分かりませんが、低域が出る曲ははっきり違いが出ます。Amaterasでは音程は普通に分かりますしキックやベースの質感までもがよくわかり低域の情報量が多く感じられました。

空間の表現力が違う

MSP3は各楽器の音がしっかり聞こえ定位も割としっかりしていてモニタースピーカーとしては全く問題ないと思いました。しっかり聞こえる分についてはAmaterasとそんなに差がないような気がして最初は「?」と思ったのですが、Amaterasは空間が表現されていて空間の中に楽器が質感を持ってそれぞれ配置されているのが分かるのだと分かるようになりました。それが分かってしまえばMSP3は「ただ鳴っているだけ」という評価になってしまいます。恐らくこれではMixでリバーブを掛けてもそれがきちんと再生されてないのでリバーブの違いが分からないだろうという事が予測されます。

当初MSP3を聞いて作った私のオリジナル曲を市販品と比べて違いを感じたのは曲の広がりが足らず、中央により過ぎているという事でした。つまり、MSP3ではそこをきちんと再生できてないためにこうなったのだろうという事が推察されます。

以上の違いが出ました。パッと音楽を聞く分には耳の注意が無ければ違いが分からないのかもしれませんが、音楽を作るという立場から考えると上の違いは大きな差がある思います。返せばDTM初心者やパソコンスピーカー使用者にはフラットで解像度も高くこのMPS3はコストパフォーマンスも良く大変良い機材ではないかと思います。また、Amateras 9012Mは9012MZという、より再生レンジが広い上位機種もあるので中古はまだ出回らないかもしれませんが、関心のある方はカフェオレ―ベルのサイトを確認してみてはいかがでしょうか。

アコースティックギターの録音ではそれほど重低音は必要ではないかもしれませんが、リバーブが見えるというのは重要な事で今後の録音のため今回の交換は良い結果となりそうだと思います。


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